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【小児歯科】白いのにむし歯!?子どものむし歯は気づきにくいのが特徴
こんにちは。
長崎市住吉地区花丘町の歯医者【ひらのデンタルクリニック】です。
同じ歯でも、乳歯と永久歯とではむし歯のでき方や進行スピードが違うことを知っていますか?
永久歯であれば、むし歯になると茶色くなったり黒くなったりするのですが、乳歯のむし歯は、見た目が白っぽいところから始まります。
これは、「脱灰」といって表面のエナメル質とよばれるところが溶けてきている状態です。
エナメル質で脱灰がとどまっていれば、その後の処置で治療せずにすむ場合もありますが、脱灰に気がつかず、放置していると段々とむし歯が進行していきやがて穴があいて痛みをともないます。
穴になってしまうと、中で大きく広がっていることが多いです。
例えるならアリの巣のような感じでしょうか。
そのため、歯磨きをしているつもりでも乳歯は永久歯に比べるとむし歯になりやすいことを理解し、注意する必要があります。
子どもの歯は、むし歯のリスクが高い
歯は、大きく「エナメル質」、「象牙質」、「歯髄」の3つに分けられます。
乳歯は、永久歯のエナメル質の半分の薄さで、柔らかいため、むし歯になるとすぐに進行してしまいます。
特に、かみ合わせのでこぼこした溝と、歯と歯の間はむし歯になりやすい場所です。
目では見えにくいところなので、知らないうちに進行してしまった…ということがないように歯磨きはもちろん、おやつの食べ方も工夫しましょう。
永久歯に生えそろうまで、油断は禁物
6歳くらいを目安に、乳歯から永久歯の生え代わりが始まります。
そこで、気をつけてもらいたいのは、乳歯の更に奥から生えてくる永久歯の「6歳臼歯」の存在です。
生えかわりがないため、永久歯だと気がつかずにいる保護者も多く、生えてまもなくむし歯になってしまうことがあります。
奥歯は、子どもも自分で歯ブラシを当てることが難しく、永久歯の歯の溝はでこぼこが深く磨き残しになりやすいため、子供に発生するむし歯の8割以上が、歯ブラシの届かない臼歯から発生しているという報告があります(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「子供のむし歯の特徴と有病状況」より)。
学校検診でも、8〜9歳の約6〜7割がむし歯の経験があります(出典:厚生労働省「歯科疾患実態調査2017」より)。
生えかわりが始まっても、歯ブラシがきちんと当たっていなければむし歯になりやすいです。
定期検診と仕上げ磨きで、むし歯予防
一番の予防は、定期検診です。
むし歯の有無を見てもらうだけではなく、歯ブラシの当て方やむし歯予防のためのフッ素塗布でさらに歯質の強化をしましょう。
また、永久歯が生えそろう12歳くらいまでは、保護者の仕上げ磨きも予防に大きな影響を与えます。
ひらのデンタルクリニックでは、お子さまの年齢にあわせて、検診や治療を行っています。
仕上げ磨きのアドバイスや予防のサポートにも力をいれておりますので、気になることがあればご相談ください。